砧村散歩~砧4丁目4番地のお地蔵様
砧村散歩では、この町の良いところや、砧村の昔のお話などを掲載しています。
今回は「砧4丁目4番地のお地蔵様」です。
大蔵山野(おおくらざんや)には、古くからのお地蔵様や観音様などが祀られ、今もその多くが路傍に残されています。
皆さま、荒玉水道道路の五叉路にあった「JA東京中央山野支店」を覚えていらっしゃいますか?
多摩堤通り沿いにある「JA東京中央砧支店」と業務の統合をすることになりまして、2021年に「JA東京中央山野支店」の建物は無くなっています。
「JA東京中央山野支店」の水道道路沿いには「お地蔵様」があり、地域の人たちとJAの職員さんたちにより大切に守られていました。
建物の解体に伴い、この「お地蔵様」は、地蔵講(お地蔵様をお守りする地域の方々の集まり)代表の安藤さんが、自宅の土地に移してお守りしておりました。
「お地蔵様」は、2体ございまして、ひとつは正徳3年(1713年)に地蔵講中23名により建てられた「地蔵講供養塔」(高さ125㎝)です。
もうひとつは、やはり1700年代に建てられた「聖観音立像」(高さ72㎝)です。
はるか江戸の昔から現在にいたるまで、地域の住民は「お地蔵様」をお守りして、子どもたちの成長や安全・安心を祈念してまいりました。
そして、このたび「東京中央農業協同組合(JA東京中央)」様のご厚意により、旧JA東京中央山野支店の跡地の一画に「お地蔵様」を移築させていただくことができました。
地域の願いを受けて、JA東京中央様が、JA東京中央山野支店跡地の活用計画に先行して、「お地蔵様」を戻してくださったのです。
お地蔵様も、もとの土地に戻られて、きっとお喜びになっていらっしゃることでしょう。
令和5年8月24日(木)には、旧JA東京中央山野支店の跡地で、お地蔵様の「地鎮式」が執り行われました。
永安寺の副住職様により、この地域の子どもたちの健やかな成長と人々の平穏な生活を祈願していただきました。
そして、令和5年10月29日(日)に、永安寺の住職様にお越しいただき、「開眼供養」が執り行われました。
「開眼供養」には、大蔵西山野(おおくらにしざんや)念佛講中の皆様と、JA東京中央の職員の方々も参列してくださいました。
新たな社におさまった2つの「お地蔵様」です。
これからも末永くこの地の平穏・安全を見守ってくださるのだと思います。
地域のみんなで「お地蔵様」を大切に守り続けたいですね。