砧村散歩~「西山野(にしさんや)稲荷神社」の初午祭🦊
砧村散歩では、この町の良いところや、砧村の昔のお話などを掲載しています。
今回は「西山野稲荷神社の初午祭」についてです。
現在の「世田谷区砧」は、昔々は「大蔵山野(おおくらさんや)」と呼ばれていました。
谷戸川を境に「東山野」と「西山野」に分かれていました。
今は「山野(さんや)」という地名はありませんが、「山野小学校」「山野児童館」「山野区民集会所」「山野公園」「西山野公園」などなど、「さんや」を「やまの」と読みかえてはいますが、あちこちの施設や公園に「山野」が残っております。
このホームページにもたびたび登場する「西山野稲荷神社」(砧6‐3)は、山野を「やまの」ではなく「さんや」または「ざんや」と読みます。
昔からの呼び名がかわることはなく、大切に守られてきたのです。
「西山野稲荷神社」では、2月11日(日・祝)に「初午祭」が行われました。
砧町町会の石井伴映理事が初午祭の写真を撮ってくれたので、ご紹介させていただきますね。
その前に、ところで「初午(はつうま)」って??と思われる方もいらっしゃるかと。
初午とは、2月の最初の「午(うま)の日」をさし、稲荷神(いなりしん)のお祭りが行われる日のことです。
稲がなることを意味する「いなり」から、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全を祈願して、各地の稲荷神社でお祭りが行われています。
稲荷神(いなりしん)は農業や商業の神様で、その神の使いが「狐」なのです🦊
狐の好物が油揚げであることから、初午には「油揚げ」や「いなり寿司」を奉納するようになったのですって🦊
「西山野稲荷神社」でも、たくさんのお供え物が用意され、喜多見の氷川神社より宮司さまをお迎えして「初午祭」が執り行われました。
小さなお子さんも一緒に、ご家族で参列された方も多く、とてもにぎやかな「初午祭」だったそうです。
きっと稲荷神様もお喜びですね。
「西山野稲荷神社」には「世田谷名木百選」にも選定された、樹齢二百数十年と言われる「やぶつばき」があり、今年もそろそろ見頃を迎えております。
昨年は2月末あたりがちょうど満開でした。
皆さま、ぜひ「西山野稲荷神社」にご参拝いただき、満開の「やぶつばき」をご覧くださいね。
この神社は、近隣の数件のお宅によって、源平合戦の時代から途絶えることなくずっと守られてきました。
小さなお稲荷さんですが、朱色がとても鮮やかで、常に大切にされ、きれいに整えられている神社なのです。
まさに砧の町の、貴重な文化財なのですね。